会計士試験の勉強をすぐに始めてはいけない

会計士挑戦、その前に
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「会計士」という相手を知ってから試験に挑戦しても遅くはない

よし、会計士を目指そう!

こう考えた後、すぐに動き出す人がいます。動き出すことは良いですが、「勉強をすぐに開始」することはオススメしません。なぜなら、「会計士試験」や「会計士の仕事」について、あなたはおそらくあまりにも無知だからです。

1年以上費やすであろう勉強について、挑戦する前に立ち止まり、まず「相手」を知ってから挑むべきだと思いませんか?

「相手を知ってから挑戦しても遅くない」後悔する前に、調べられることは調べてから挑戦することがいかに必要か、是非、ご覧ください。

本気で目指すならいくらでも会計士について知ることはできる

『会計士と税理士の違いって?』
『司法書士と行政書士の違いって?』

いずれも全く異なる資格、試験です。しかし、その辺の道を歩いている人に聞くと、めったに的確な回答が得られることはありません。一体、何が言いたいのかというと、仮に道を歩いている人に聞いて、的確な回答が得られなかったとしても、それは問題ではありません。

問題なのは、その資格を目指そうとする人がわかっていない場合です。なぜ、問題なのか・・・それは『やる気』に直結するからです。

考えてみてください。そもそも、資格は合格・取得することがゴールではなく、スタートです。にもかかわらず、資格に合格・取得した後、できることが何かわかっていないということは、合格後にやるべきことがわかっていない、合格後にやりたいことがわかっていない、ことと同じです。

しかし、この部分が欠けている方が非常に多い気がします。「会計士」というワードに魅せられて、一刻も早く勉強をとりあえず始めてしまう方、いませんか。もちろん、そんな勢いで勉強を開始するのも否定はしません。また、「就職に役立ちそう」「持っていれば、いつか役立つ」、そういう気持ちで挑戦することも、悪いとは言いません。

ただ、それは、ある程度の勉強で合格できる資格の話です。人生をかけて挑むような試験においても同じ考えでよいか・・・言うまでもないかと思います。

試験挑戦前に知るべきこと|会計士と税理士の違い

受験で言えば、学習範囲(重なるところと異なるところ)、受験資格や試験合格後登録までの経緯実務経験や補習所の有無)がまず異なります。また、受験者層も全く異なります(無職学生が多いか働きながらが多いか)。そして合格率の違い、試験制度の違い。このあたりは当然、知っておくべき内容です。

会計士と税理士|学習範囲

例えば簿記論や財務諸表論は内容的に重複しているように思えます。ただ、本試験内容は性格が異なります。特に税理士試験の簿記論はかなり「実務家臭」を感じる内容が多く、そもそも問題分が読み解きづらいものが多い印象です。

一方で、会計士は量はもちろん、内容的に広範囲かつ複雑なものが出題されこちらも難敵です。いずれにしても、一見「科目的に似たようなもの」と思いがちでも試験内容・出題のされ方はかなり異なるので注意が必要。

会計士と税理士|試験合格から登録まで

税理士試験の場合は、例えば5科目合格に加え、税理士登録には「実務経験(2年)」が必要となります。ただ、税理士試験に挑戦する方は「会計士事務所」等に働きながら合格を目指すケースが多いので、合格時点=実務経験を満たしているケースが多いでしょう。

一方で、学生や無職で合格を目指す会計士試験の場合、合格後は監査法人等に就職し「実務経験(2年)」を積む必要があります。また、それよりも「補習所」へ通い単位を取得しながら、最後に「修了考査」に合格する必要があります。ここが税理士試験との大きな違いです。一般的に会計士試験=会計士論文式試験と思われがちですが、その合格者からさらに絞られる「修了考査」に合格しなければ、最終的に会計士登録はできません。この点は、税理士と会計士の大きな違いになります。

「公認会計士としてのキャリアプラン」を考える場合、この「修了考査」合格までの期間を視野にいれてプランニングする必要があります。

会計士と税理士|受験者層

税理士試験の場合は「科目毎」に合格を狙うのが一般的なため、働きながら挑戦する受験者も多くなります。

一方で会計士試験の場合は原則「一発合格」(科目免除はありますが、短答の期限切れがあるので基本は一発合格狙い)となります。そのため、大学生や無職専念の受験者が大勢を占めます。これは、試験難易度を測る上で非常に重要な要素です。毎日、8時間~12時間学習している者達に働きながら毎日4時間程度の学習量で挑むことがどのくらい難しいか、想像すればわかることでしょう。

どちらの資格を目指すかは、この「受験者層」の要素をしっかり見極め、自身の勉強環境と重ね判断すべきです。


上記の他にも、業務で言えば「独占業務」が異なります。「監査」なのか「税務」なのかがポイントになります。さらに、合格後の就職先やキャリアパスも様々。調べれば調べるだけ異なる点、比較すべき点は出てきますね。

大事なことは、今、お伝えした内容がざっくりとでもイメージできるか、説明できるかが試験を挑戦する前の最低限の準備だということです。

会計士試験の勉強はすぐ始めてはいけない まとめ

とにかく、まずお伝えしたいのは、あくまで資格は通過点であるということ。会計士試験を合格し、乗り越えた後に何があるのか、何ができるのか、それがわかっていて、会計士試験合格を目指す人と、とりあえず会計士合格をゴールにしている人とでは、当然、勉強に対する姿勢、合格への執着心、『やる気』に差が出るとは思いませんか?

結局、『やる気』の差=『合格率』の差にもつながります。

とうことで、今回はことあたりで。

★次の記事「公認会計士ができる仕事を知る」はこちら
★合わせて「会計士試験の合格率推移分析」を読みたい方はこちら


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