Q10.会計士になりたいんですが、まず日商簿記2級に合格した方がいいですか?

会計士挑戦、その前に
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日商簿記2級の合格なんか会計士に必要ない!?

Q.会計士になりたいんですが、よく日商簿記2級に合格が必要とか、人によっては日商簿記1級に合格してから目指せとか言われます。結局、どうすればいいでしょう?

A.日商簿記2級に合格してから会計士の勉強会士がベスト


会計士をこれから目指そうとする人が必ずといっていいほど考えること、それが「日商簿記」との関係性です。本当によく聞かれました。特に「日商簿記2級」については、会計士の勉強開始前に合格すべきという意見もあれば、勉強できる環境があるなら少しでも早く始めた方が良いという意見も。

今回はそんな質問について、ズバリ回答したいと思います。あくまで私見にはなりますが、参考になれば幸いです。

結論.日商簿記2級を合格してから会計士を目指せ!

賛否両論あると思いますが、個人的には①日商簿記2級を合格してから会計士を目指す、②日商簿記1級は会計士挑戦前に合格する必要なし、という考えです。

こういう回答をすると、

日商簿記2級なんか会計士を勉強してたら合格できるんだから、不要

日商簿記1級に合格できないなら会計士なんか合格できないから、1級合格がスタート

とかいろいろ言われます。今回は、これら意見への反論も入れながら、「日商簿記2級に合格してから、会計士を目指す!」の意図を説明したいと思います。

「日商簿記2級なんか会計士を目指すなら合格不要」は間違い

「日商簿記2級の合格は会計士の勉強するなら不要」

こういう声はよく聞かれます。事実、会計士の学習をしっかりしていけば、早い段階で日商簿記2級レベルは合格できるでしょう。そのため、会計士挑戦前にわざわざ日商簿記2級を合格する必要があるか?と言われれば、否定することもわかります。

しかし、私は日商簿記2級は合格した後で会計士の勉強開始をおススメします。理由は「相性」を見るためです。

会計士試験の科目は多岐に渡りますが、その核になるのは計算、やはり簿記・会計分野になります。そもそも、この簿記・会計が自分に合わなければ、会計士の合格は極めて難しいものです。しかし、多額の専門学校授業料を支払い、勉強を本格的に開始した後で「簿記が苦手、嫌い」なんてことになれば、取返しがつきません。

そのため、まずは最低限の抵抗なく「簿記・会計」を学べるか、自分自身を判定するリトマス試験紙的に使えるのが「日商簿記2級」となります。

日商簿記2級くらいで「相性」がわかる?

確かに、会計士の簿記・会計に占める日商簿記2級の範囲、難易度は人によっては10の内、1もないかもしれません。しかし、その1であっても「相性」が合わない人はわかるものです。

ここで「ダメ」なら、おそらくその先、さらに難易度が高まる会計士についてはまず無理でしょう。

学習期間や独学可能な日商簿記2級は、費用対効果の観点からも簿記・会計の相性をみる上でベストと考えます。

少しでも早く会計士の勉強を開始した方がいいのでは?

ごもっともな意見です。

この日商簿記2級で「相性」を見る方法は、会計士の勉強を始めてから「簿記・会計をやりたくない!」とならないためのヘッジみたいなものです。もし、自分が「簿記・会計は大好き!」と確信があるなら、すぐに会計士の勉強を開始してもよいでしょう。

日商簿記3級ではダメ?

日商簿記3級は範囲、難易度とも「易」のため、会計士挑戦の最低限の目安にもならないため不足です。ただ、日商簿記2級を目指すために結局、学習することになるでしょう。

「日商簿記1級くらい合格しないと会計士は目指すな!」も間違い

前述の話をふまえると、日商簿記1級の方がより会計士の適正を見る上では参考になりそうです。

確かにそのとおりですが、適正を見るためだけに日商簿記1級合格を目指すのは、費用対効果が悪すぎます。過去、記事にしましたが、日商簿記1級は想像以上に難易度が高い試験です。

日商簿記1級の合格率推移から本当の難易度を徹底分析|過去10年分推移
日商簿記1級の合格率推移から難易度の高さ、すごさを徹底分析。過去、10年分の合格率推移をグラフ化、見えてくる情報をお伝えします。表面的な合格率だけでは見えない日商簿記1級の難易度を受験者層の観点からご紹介。是非、ご一読を。

そのため、個人的には会計士挑戦前ではなく、勉強開始後、会計士を目指す過程で日商簿記1級を取得(会計士の学習習熟度チェックや不合格だった時のためのヘッジのため)するのがベストだと考えます。

会計士を目指すなら日商簿記2級に合格してから! まとめ


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✓ 会計士を目指す前に「日商簿記2級」に合格しろ
⇒簿記・会計の「相性」を確認することが目的
✓ 「日商簿記3級」は難易度が易しすぎ「日商簿記1級」は難しすぎ。
⇒「相性」の判断には適さない

以上から、費用対効果を考慮すると、日商簿記2級は最良のリトマス試験紙になると考えます。近年は連結も範囲に加わり、難易度も高まっていますからね。

もちろん、会計士と比較すると難易度は別世界のため、「日商簿記2級は大丈夫だったけど、会計士講座の簿記は・・・」となることもあるでしょう。そのリスクはゼロになりませんが、少しでも抑える手立てにはなるはずです。

いまからすぐに会計士の勉強を開始したい!という方ほど、是非、その前に日商簿記2級を経験してみてはいかがでしょうか。

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