会計士試験における「理解」と「暗記」

会計士短期一発合格勉強法
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なぜ「理解」が必要なのかを解き明かす

よく会計士試験等の難関と言われる試験では「暗記はダメ、理解が大事」と言われます。誰しも一度は聞いたことがあるでしょう。

しかし、なぜ「暗記じゃダメなのか?」について、しっかりとした説明を見たことがありません。一方で、「理解」と「暗記」については、私自身、直接質問を受けたこともあり、受験生のみなさんが気になっているテーマであることは間違いないでしょう。

そこで今回は「理解」と「暗記」をテーマに下記内容をご紹介します。

・「理解」と「暗記」の違い
・「暗記」ではなぜダメなのか
・「理解」はどうすればできるのか

記事を最後までご覧いただければ、より「理解」を意識した勉強ができることになるでしょう。

「理解」と「暗記」の違い

広辞苑的な定義は実践勉強法を考える上で無意味です。なので、私が考える両者の定義をご紹介します。前提は、「自分が学習した論点」についての場合です。

「理解」
同じ論点に対し解ける、説明できる、質問に答えられる
類似論点に対し解ける、説明できる
初見論点に対し解ける
「暗記」
同じ論点に対し解ける

*「解ける」というのは、問題が解けるor何らかの解答に近づける意
*「説明できる」は当該内容を「講師」のように
他者に伝えることができる意
*「質問に答えられる」は「講師」のように質問された内容について即答できる意

いかがでしょうか。あくまで私見ですが、上記のように「理解」と「暗記」には大きな違いがあります。

「暗記」が「ダメ」は本当か?

人によっては「暗記はダメ」と断言する人もいます。しかし、この表現は個人的に正しくないと考えます。なぜなら、「暗記」もその量によっては、「理解」と勝負できるからです。

シンプルなイメージでいうと、
「暗記」=1暗記で1問解ける
「理解」=1理解で10問解ける

でしょうか。

数学の公式をイメージしてください。「理解」ができれば、その公式を他問題にも応用し、当てはめ、解くことができるため、対応できる幅が広がりますね。

しかし、裏を返せば、10暗記=10問解けるため、「量」で「理解」と勝負することは不可能ではありません。個人的には、「短期間で合格できる検定試験」では、こういった「暗記」の力技で合格することも否定しません(合格することが目的)。

しかし、普通に考えればこの「暗記」で勝負するには、限界があることがわかります。つまり、会計士試験のように範囲が膨大かつ難易度が高い場合、「暗記」で勝負するには、圧倒的に時間が足りないわけです。

そのため、「暗記」が絶対ダメとは考えませんが、会計士試験合格までの時間と効率を考えると「暗記」のみでは非常に厳しいと言えるでしょう。

では「理解」はどうすればよいのか

「理解」「理解」と言うけれど、どうすれば「理解」できた状態なのか?

その疑問もわかります。そこで、次は自分が「理解」できたかを確認する方法として、下記をご紹介します。

学んだ内容に対し「解ける」「説明できる」「質問に答えられる」

これが実践できるかどうかです。

テキストを読み、練習問題を解くだけでは「理解している」のか「理解した気になっているのか」はなかなかわかりません。それでは、両者の違いは何なのか、それは学んだ内容を「他者に伝えることができるか」や「質問された時に答えられるか」です。

「他者に伝える」ことができるとは?

それは「授業の再現」です。

つまり、講師の説明を再現できるかどうかで確認できます。もちろん、教壇で板書しながら100%リプレイする必要はありません。頭の中でも、口ずさみながらでもよいでしょう。いずれにしても復習の中で「授業を再現」してみることです。

自分で授業をリプレイすることで、聞き流していた内容にひっかかりを感じたり、聞き逃していた内容に気付くことでしょう。これらの問題がクリアになり、「授業の再現」ができた時こそ「理解」できた時です。

★「授業の受け方、再現するための方法」の記事も合わせてご覧ください

「質問された時に答えられる」とは?

「質問された時に答えられるか」は「他の人の質問」が参考になります。

例えばLive講義の場合は、授業終わりに講師の前に質問の列ができたりします。その「他の人の質問内容を聞く」のも良いでしょう。近年、Web講義が主の場合はSNSの利用も一つの手段です。

また、一番良いのは「受験仲間同士での質問シェア」があります。同じ授業を受けた人が、どこに疑問を持ちやすいのか、理解しにくいのか、ひっかかりやすいのか、そのポイントを理解するとともに、自分がそれに答えられれば「質問された時に答えられる」状態です。


ここまでできれば「理解」できた状態と言えるでしょう。「授業」ができて「質問対応」もできる、まさに理想の状態です。

授業もできて質問対応もできたら、それはもう「講師」じゃない?

確かに、字面だけ見ると「講師」そのものです。違いは「理解」する範囲です。受験生の場合は、「重要な論点」について「理解」が必要です。しかし、「重要ではない論点」については「理解」は必要ありません。それこそ「暗記」や「捨てる」ことが必要です。

一方で、講師の場合は異なります。いわゆる「A論点」と言われるものはもちろん「B論点」「C論点」についても「授業ができる」「質問対応できる」ことが求められます。ここが大きな違いとなるわけです。

そして、見方を変えれば「重要な論点」については「講師と比肩するレベル」が合格には必要ということです。

会計士試験における「理解」の必要性 まとめ


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・「理解」と「暗記」の違い:1暗記=1問正解、1理解=10問正解
・必ずしも「暗記」がダメではない。試験の範囲、難易度次第
・どういう状態が「理解」できた状態か
 他者に伝えられる⇒授業の受け方、復習の仕方
 他者の質問に答えられる状態⇒質問のシェア

とりあえず「理解が大事」と言われても、どうすれば「理解」の状態なのかがわからない、そんな疑問が解決できたなら幸いです。間違っても「本試験で理解できていなかった」ことが判明することはないように。本日はここまで。

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