『答練』の役割、位置づけを理解し効率的な復習を目指す
今回は、テキストのインプットが終わればそのアウトプットとして実施される『答案練習会』=(以下、『答練』)についてご紹介します。
この『答練』は、入門期、応用期、そして直前期と実施時期によって難易度、内容が異なるとともに、初学者(=入門生)と過年度受験生(=上級生)によっても、学ぶべき目的が異なります。答練実施時点でのインプット量が異なるため、当然ですね。
また、重要になってくるのは、『答練』実施後の復習です。テストを受けっぱなしで実力が付くなら楽なのですが、特に入門生にとっては、復習こそ『答練』の効果を最大限発揮するための場面だと思います。
なお、ここで注意したいのは、復習はするけど、『ただ回転させるだけでは効果が薄い』ということです。このあたり、今回はピックアップしてご紹介します。
1. 実施時期別『答練』の目的を明確にする
2. 『答練』の効果的な復習法を知る
今回は、記事のボリュームが大きいため、今回は1.実施時期別『答練』の目的を明確にする点をご紹介します。この記事を読めば、『答練』で一喜一憂することは意味がないこと、又本試験で合格するためのきっかけがわかるはず。是非、最後までご覧ください。
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『答練』で成績が悪いことはむしろ喜ぶべき?
みなさんは、『答練』とは何か、その目的がわかっているでしょうか。一般的には、『模試』と同様、試験の感覚や学んだ知識が定着しているかを確認するアウトプットの場と理解されているのではないでしょうか。
入門生の方で結構聞くのは、『応用答練』になって得点が取れなくなった、自信をなくした、上級生すごい・・・といったコメントです。通常、『入門答練』はその名のとおり、初学者向けの入門クラス内の答練です。もちろん、入門クラスでも2年コースもあれば1.5年、1年コースもあります。どこかのタイミングでこれらのクラスが一緒になりますが、いずれにしても初学者・入門生が対象となります。
一方で『応用答練』は異なります。前述の入門生に加え、過年度既学習者=上級生も同じ答練を受けます。そうすると、当然、成績、実力の差が顕著に出てきます。
ただ、はっきり言って入門生の多くが抱える『応用答練』受験後の自身をなくすような感覚は、無意味であり、誤りです。それは、『答練』の位置づけ、意味がわかれば、納得できます。
『答練』の意味、役割を理解する
それでは、『答案』の位置づけ、役割ですが、初学者・入門生は、以下のように考えましょう。
まず、理解すべきは初学者・入門生のみが対象の『入門期』と上級生が参戦し、範囲・難易度が異なる『応用期』は全く性質が異なるということです。そのため、短絡的に答案練習会=アウトプットの場ではないということですね。むしろ、初学者・入門生にとって、『応用期』はインプットの側面が強いということです。
答練の数をこなしてくるとわかってきますが、テキスト等の授業の説明だけでカバーできていない論点、たくさんあるんですよね。各会計士の専門学校もそうした論点をカバーするために答練を提供している側面があります。そして、初学者・入門生からすると、そういった新たな論点を知る、吸収する場と理解し、取り組む姿勢が必要になるわけです。
それなら上級生も同じでは?
一見、そう思えますが、基本的に異なります。
なぜなら、類似の内容を過年度の受講で受けているからです。もちろん全く同じ前提・数字では出題されないでしょうし、また初見の問題もあるでしょう。しかし、そもそも『答練』をこなしている数が違い、頭の中に蓄積されている『計算パターン』や『論点数』も全く違います。その意味で、上級生において、『答練』はアウトプットの側面が強くなると言えるでしょう。
答練の効果的復習法|答練の目的を理解する まとめ
答練はテキストでカバーされていない論点を見つける機会
間違うこと=新たな論点を吸収できる!
答練は本番の試験ではない。本番で正解するための試験
改めてですが、初学者・入門生の方は、『答練』の成績、結果で一喜一憂するくらいなら、『答練』で間違ったところをしっかり復習で吸収しましょう。
私が専門学校で受講していた時は、答練の成績表が貼りだされれば、成績上位の常連上級生の方がよくその前でしゃべっていました。その間、得点が取れなかった初学者・入門生は落ち込むことに時間を使うのが合格への近道か?という話です。
応用答練に関わらずですが、『答練』で満点を取る=学ぶべきことがなかった『答練』くらいに思っても構いません。むしろ、誤った箇所がある=新たに吸収する論点が見つかった!と喜ぶべきです(もちろん、既学習の範囲で解ける問題を誤ってはいけません)。
答練は本番の試験じゃありません。本番で正解するための試験です。是非、初学者・入門生の方は、『答練』の目的を理解した上で、勉強を進めてもらえればと思います。
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