合格者は似たような時間軸で進んでいる
今回は「公認会計士試験受験日までの取り組み方に関する時間軸」をテーマにご紹介します。
仮に試験本番まで1年以上ある今と、試験本番直前時期、同じ感覚で同じ勉強のスケジュールを組み、取り組むかという話です。これについて、「何となく違う気はするが、どう違うかと言われると・・・」という方が多いのではないでしょうか。
今回はそんな方達へ、また特に初学者で一発合格を狙う方達へ、試験本番までのおおよそのイメージを持ってもらうことを目的として、全3回で紹介していきます。
① 会計士試験本番まで1年半以上前の時期
② 会計士試験本番まで1年半以内、3か月以上の時期
③ 会計士試験本番まで3か月以内の時期
それでは、今回はまず「①会計士試験本番まで1年半以上前の時期」のお話からです。最後までゆっくりご覧ください。
試験本番まで1年半以上前の時期
よく言われるのは、「基礎期」「応用期」「直前期」のような時間軸でしょうか。実際、この3期間で、学習内容は大きく変わるものです。ただ、今回は試験本番までの「猶予時間」に応じ、3つの時間軸で紹介していきます。そして、まず今回は「試験本番まで1年半以上前」の時期を取り上げます。
✓ 目の前の答練を確実にこなす
✓ 授業の都度、疑問は全て解消する
✓ 復習はその日の内に
✓ 勉強仲間ができればベスト(但し、良い仲間)
当たり前のことですが、もう少し具体的にご紹介します。
勉強のペースを掴む
受験専念の場合は特にですが、入門期や基礎期と呼ばれる時期は、授業の回数も少なく、専念受験生の場合は、どれだけ復習に時間を費やしても時間が余ることでしょう。そのため、ここでのポイントは、「余った時間の使い方」です。もちろん、余った時間=自由時間、遊びの時間・・・なんて、間違っても考えてはいけません。
じゃ、バイトかな?お金も稼げるし!
もちろん、バイトをするのも一つですが、せっかく専念という恵まれた環境に身を置いたのに、お金を稼いでどうするんでしょうか。バイトの稼ぎくらいなら合格すればあっという間に稼げます。
いやいや、専念のためのお金がないんですよ!
それなら、なぜ専念になったのかという話です。受験専念になったのなら、「合格」することだけを考え、そのために少しでも合格につながるような時間の使い方を意識すべきです。
それでは、何をすべきかのご紹介です。
時間があるなら「簿記」を独学で進める!
余った時間は「簿記」の学習に費やすべきです。
どのレベルで会計士試験の勉強を開始したかによりますが、簿記3級程度の知識があるなら「簿記2級」を、簿記2級程度の知識があるなら「簿記1級」を学習しましょう。それぞれ、独学でも十分学べるテキストが販売されています。
もちろん独学なので進捗は悪いと思いますが、たっぷりある時間を活用し、自分で考え、学んだ知識は、きっと、この後の会計士試験の学習で役立つはずです。また、こうして「勉強するクセ」を入門時期からつけておくは、後々のことを考えても有用です。
ちなみに、簿記1級とかは、時間があると思い独学開始しても気が付くと、会計士試験の勉強が忙しくなっていて、途中でフェードアウトになると思いますがそれは問題ありません。目的は会計士合格であり、また、合格レベルに到達すれば、後々、日商簿記1級くらいは余裕で合格できます。
目の前の答練を確実にこなす
前述に関連しますが、「勉強するクセ」をどれだけつけるか、習慣化するかがこの時期は大事です。次の時間軸になったタイミングで「机で長時間勉強していられない」「集中力が持たない」などと言っていると、あっという間に置いていかれて、来年の再受験コースです。
では、その「勉強するクセ」をつけるきっかけですが、その一つが「オンタイムでの答練受講」です。「答練をもらっておいて、後でまとめてやる方が効率的」とかなんとか言う人もいますが、入門期のこの時期に効率もクソもありません。時間はたっぷりあるんですから。
まずは、決まった時間に、決まった場所で、そこに向けて学習し、しっかり成績を残すこと、これを習慣化することが大事です。特に、社会人経験後、専念になった人は、なかなか勉強する習慣がない人も多いでしょう。そのため、「オンタイムで答練受講」が大切になるわけです。
***具体的な「答練」勉強法を知りたい方は、こちら***
授業の都度、疑問は全て解消
当たり前すぎて・・・
その当たり前のことができていない人がどれだけ多いかという話です。
どうでしょうか、例えば、入門期の基礎答練、全員、満点が取れているでしょうか。基礎答練は、授業・テキストの内容復習がメインです。初見の問題を出し、対応力を見るフェーズではありません。そんな前提の基礎答練で満点が取れないとしたら、それは、授業の理解不足、疑問の解消ができていない証拠です。
ちなみに、こういうことを言うと「別に時間軸関係なく、疑問は全て解消すべきでしょ」と言われそうですが、それは大間違いです。あくまで、発生した疑問を全て解消すべきなのは「この時期」特有だと考えます。その理由については、次回以降の記事で。
復習はその日の内に
こちらも「勉強するクセ」につながります。また、「やるべきことを溜めない」というのもポイントでしょう。
授業を受けるだけで全て理解できるなら良いですが、そんな人はまずいません。すると「復習」は必ずすべきことになり、やらずに先送りにすれば溜まる一方です。挙句の果てには復習せず、次の授業を受けることも。
そうなったら、もう取り返しがつきません。授業⇒復習⇒授業のルーティーンをしっかり確立すること、それがポイントです。
***具体的な「復習方法」について知りたい方はこちら***
勉強仲間ができればベスト(但し、良い仲間)
勉強仲間はいてもいなくても、合格する人は合格します。ただ、「良い仲間」ができると、合格確率が格段に上がることは間違いありません(私の経験です)。この「良い仲間」というのは、授業の合間におしゃべりする集まりではないことは言うまでもありませんが。
詳細については、こちらの記事をご参照ください。
試験本番まで1年半以上前の勉強スタイル まとめ
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いかがだったでしょうか。会計士試験本番から1年半以上までの時期の取り組み方について、イメージできたでしょうか。
まだ1年半以上も時間があるから、余裕余裕
もし、そんな気持ちがほんのわずかでもあるようなら、きっと合格できないでしょう。かといって、試験本番の数日前の取り組み方ができるかと言われれば、それも難しいでしょうし、また、その必要もありません。
試験本番から逆算して、どういう勉強の取り組み方を行うべきか、ちょっと違った視点で自身の勉強スタイルを是非、振り返ってみてください。
さて次回は、会計士試験本番まで1年半以内、3か月以上の時期について、ご紹介します。お楽しみに。
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