決算書を読みこなせれば、株式投資は勝ちばかり・・・なはずがない
タイトルは見事な釣りです。そして、このタイトルに惹かれた方は「損をまさにしようとしている」状況かもしれません。なぜなら、投資の話で「損をしない」こと、そのリスクがゼロであることはありえないからですね。
しかし、巷ではテクニカル分析の書籍と並び、決算書の読み方をテーマとして書籍が多々あります。そして、それを株式投資にしっかり応用(=ファンダメンタルズ分析)している・・・のに勝てない人も多々、見かけます。
そこで今回は、下記の点を考察します。
✓勝つためにはどうすればいい?
是非、最後までご覧ください!
そもそも「決算書分析」ができていない
書籍を見て、勉強して、決算書分析しているのに勝てない・・・

そんな方、いませんか?ここで、考えてみてください。そもそも、あなたが行っている決算書分析とは何なのか?
②決算があれば、企業HPから「IR資料/決算説明資料」を読んでいる
③決算があれば、決算書(財務諸表)を直接読んでいる
④決算があれば、決算書+注記まで目を通す
⑤決算があれば、決算書の内容を別途、指標に落とし込み分析している
⑥決算があれば、決算発表会見を確認している
さて、あなたはいずれに該当するでしょうか?
というか、そもそも、ここに上げた項目、全てを実施していなければ「決算書分析」をしているとは言えません。つまり、「決算書分析しているのに勝てない」ではなく「そもそも決算書分析ができていない」というわけです。
私は①~⑥まで全てやってますよ。でも勝てません!

確かに、そういう人もいるでしょう。しかし前述の①~⑥は、決算書分析の全てではありません。例えば・・・
⑧月次推移、前年対比、計画対比による多角的分析
⑨公表されているアナリストリポートを確認する
…分析には、まだまだあるわけです。つまり、決算書分析は、株探のニュースを読むだけや、企業が発表する「分かりやすいIR資料」だけ読めばいいってものではないという話です。にもかかわらず、実際は、財務諸表を直接読むことなく、決算説明資料のみで「決算書分析」をしたつもりになるため、「勉強しているのに、なぜ勝てない?」となるわけです。
決算書分析、本気でやるなら、普通の人にはとても敷居が高いものということ忘れずに。
ただし!簿記を勉強した人、税理士や会計士といった会計の素養がある人には、むしろ積極的に活用したい分析手法となるわけです。
会計士なら決算書分析で負けなし?
結論、そんなことはありえません笑
ちなみに、私は前述のような決算書分析に加え、SWOT分析やってみたり、CAGRから現状株価に対する回収期間を算出し、割安か否か判断したり、いろいろやっています。
しかし、負ける時は負けます。それはなぜか?答えは簡単で、
「株価は決算書の情報/ファンダメンタルズのみでは動かない」
からです。聞いたことがある人も多いと思いますが、株式投資で負けないために、株価の変動を考えるなら、下記の視点・考え方が必要となります。
✓テクニカル分析(チャート、ローソク足、RSI、MACD等の指標、移動平均線等)
✓需給分析(信用倍率等)
この3つは、「株式投資分析手法の3本の矢」ですね。
私も昔は勘違いしていました。株価は企業価値とイコールになると。だから、決算書分析を徹底的にやれば、負けることはない!と。
…しかし、そんな単純ではありません。一番大きいのは、実際の株価は将来を視野に動くということでしょうか。
今の決算内容、ファンダメンタルズは、まさに今、一瞬のこと。裏を返せば過去の話なんです。過去の結果で投資をしても、その結果が将来続くかは・・・わかりませんね。まず、この点が、決算書分析のみで株式投資が勝てない理由の一つです。
また、仮に決算書で企業の将来価値をある程度、評価できたとしても、それをいくらで購入するかは、人によって異なります。要は、100円のアンパンを高いと思うか、普通と思うか、安いと思うかは人によって違うということです。そして、高いと思うなら売り、安いと思うなら買うという人気投票ということ。
少し回りくどい言い方になりましたが、いずれにせよ、過去の結果である決算書分析だけでは、残念ながら株式投資に勝つことは難しいというわけです。
では、どうすればよいか?
それは、決算書分析に加え、テクニカル分析や需給分析等、より幅広い分析手法を併用することです。
まとめ.決算書分析ができても株式投資で損はする!
結局、決算書分析だけでは、株式投資をする上では不十分です。しかし、株式投資をする上では、重要な手段の一つであることは確かです。
通常、株式投資を始める人は、テクニカル分析から入ることが多いでしょう。もしかすると、その手法のみで売買している人も多いかもしれません。
そんな中、テクニカル分析+決算書分析ができれば・・・勝てる確度が上がると思いませんか?より多くの手法から、勝率の高い投資銘柄を選ぶことが勝つための近道。
まさに、簿記会計の素養があるなら・・・是非、その知識を株式投資に活用してみてはいかがでしょうか?
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